古典派シンフォニー

百花繚乱

 

エンシェント室内管弦楽団 The Academy of Ancient Music〔古楽アカデミー〕


 1973年にチェンバロ奏者ならびに指揮者のクリストファー・ホグウッド(Christopher Hogwood)により創設されたこの団体の名前「古楽アカデミー」は、1726年にペープシュ(Johann Christoph Pepusch)らによりロンドンで17世紀以前の音楽を研究、演奏するために設立された由緒正しき団体の名を拝借してのもの。

 時代考証に基づく演奏法を早くも確立し、バロックの作品に次々と革命的な新しい光を当てていきましたが、なんといっても私たちにとって重要なのは、1978年から始まったモーツァルトのシンフォニー全集の録音です。このチクルスが無ければ、今の古典派シンフォニーの活況は得られなかったと断言することができます。当時のイギリスで古楽演奏に関わる全ての演奏家が集められ、彼ら自らが、世界で初めて響く垢を取り去ったモーツァルトのシンフォニーの鮮烈な姿に興奮している様子はCDで今でも全く古びることなく聴くことができます。モーツァルトのレジナ・チェリやエクスルターテ・ユビラーテなど宗教作品を収めたアルバム(E.カークビーのすばらしい歌唱)、またクラリネット五重奏曲などの室内楽作品の録音など、それまでのモーツァルト像を刷新する革新的な演奏で、ピリオド楽器による演奏に確固たる地位を与え、世界に大きなウェーブを起こしました。その後も最も早い段階でピリオド楽器によるベートーヴェンのシンフォニーとピアノ・コンチェルト全集を録音し話題を提供しました。

 2006年からはリチャード・エガー(Richard Egarr)が音楽監督を引き継ぎ、近年は独立したオーケストラとして、客演指揮者を各地から呼び、様々なタイプの演奏を繰り広げています。2014年9月にホグウッドの訃報が届いたのはまだ記憶に新しいところです。

【エンシェント室内管弦楽団のモーツァルトのCD表紙】

(2015.2.15)

エンシェント室内管弦楽団の公式サイト

http://www.aam.co.uk


【関連動画】

W.A.モーツァルト:シンフォニー ニ長調 K.19

エンシェント室内管弦楽団、Ch.ホグウッド(指揮)☆