古典派シンフォニー

百花繚乱

 

ノイエ・オルケスター Das Neue Orchester〔新設のオーケストラ〕


 クリストフ・シュペリング(Christoph Spering)により1987年にケルンで立ち上げられたオーケストラ。ロマン派作品までを視野に入れたドイツにおける最初の時代楽器によるアンサンブルになります。

 このオーケストラの名前は、ドイツの音楽理論家で作曲家でもあったヨハン・マッテゾン(Johann Mattheson)の著作名「新設のオーケストラ」”Das Neu-eröffnete Orchestre”[1713年刊]が由来となっています。

 やはりシュペリングが設立した合唱団、「コルス・ムジクス・ケルン」”Chorus Musicus Köln”と密接な関係があり、彼らと共にミサ、オラトリオなど声楽作品を多数プログラムに取り上げています。ミスリヴェチェク(J.Mysliveček)やサリエリ(A.Salieri)の受難曲、ルスエール(J.-F.le Sueur)のオラトリオ、カルテリエリ(A.Cartellieri)のクリスマス・オラトリオなどの宗教作品に加え、非常に興味深いのは、メンデルスゾーンが蘇演したJ.S.バッハのマタイ受難曲(クラリネット入り)や、モーツァルトのレクイエムが補筆される前の作曲者自身が書いた部分のみを演奏した録音、ベートーヴェンの第9番のシンフォニー初演時のプログラムを蘇らせたアルバムなど、企画的にそそられるものたち。その他にも、シューベルトのオペラ、「4年間の歩哨兵勤務」、「謀反人たち(家庭戦争)」などが優れた演奏で録音されていて、ディスコグラフィを見るだけで興奮してしまいます。

 〈Opus111〉をはじめ、様々なレーベルから録音が出ていますが、日本ではまだマイナーな存在の「ノイエ・オルケスター」。まずは来日が待たれるところです。

【ノイエ・オルケスター】

(2015.4.6)

ノイエ・オルケスターの公式サイト

http://www.musikforum-koeln.de


【関連動画】

W.A.モーツァルト:レクイエム K.626より

(補筆される前のモーツァルト自身の筆による版)

コルス・ムジクス・ケルン、ノイエ・オルケスター、Ch.シュペリング(指揮)☆