古典派シンフォニー

百花繚乱

 

コンチェルト・ケルン Concerto Köln


 コンチェルト・ケルンは、17世紀と18世紀の管弦楽及びオペラ作品を当時の様式で演奏することを目的に、1985年にヨーロッパの音楽院の卒業生たちによって設立されました。指揮者をおかず、ヴァイオリンのヴェルナー・エアハルト(Werner Ehrhardt)が芸術監督として全体を掌握しつつも、メンバー全員の意見を反映する室内楽的なスタイルをとるオーケストラとして設立当初から目覚ましい活躍を始めます。

 若いメンバーの鋭角的な集中力から繰り出される爆発力は絶大で、二百年以上前の作品たちに生命力が与えられてゆく様は圧巻。1990年代に入ると、古典派の知られざる作品が次々と発表されてゆき、特にシンフォニーの分野での開拓が目覚ましく、J.M.クラウス、J.C.アリアーガ他のスペイン・シンフォニー集、A.ロゼッティ、マンハイム楽派作品集、J.B.ヴァンハルH.-J.リジェルF.-J.ゴセックL.A.コジェルフなどの録音により、古典派音楽の秘密のヴェールが剥がされるように全貌が次々と明らかにされてゆきました。

 彼らのピリオード・アプローチには妥協がなく、徹底的に明確にカットされたアーティキュレーション。句点と読点が細やかに配され、はっきりした子音でおしゃべりをするようなフレージング。その研ぎ澄まされたピリオード・アプローチにより、聴きなれた作品たちも完全に装いを新たにして私たちの前に現れることになります。

 この時代の音楽がここまで楽しく興奮するものだと三十年前に誰が想像できたでしょう。古典派シンフォニーの分野におけるコンチェルト・ケルンの功績は誠に大きく、彼らのおかげで18世紀の音楽に未だ見たことのない広大な肥沃大地が立ち現れたのです。

 コンチェルト・ケルンは2005年からフルート奏者のM.ザンドホフ(Martin Sandhoff)が芸術監督となり、現在はM.ホフマン、平崎真弓、佐藤俊介が交代でコンサート・マスターを務める体制となり活動を展開。来日も二度果たしています。ルネ・ヤーコプス(René Jacobs)を指揮者に迎えてのオペラ公演、垣根を越えた様々なアーティストとの共演により、その時々の指揮者やコンサート・マスターの色合いを加味しながら、幅広い表現を身につけ、古楽器オーケストラの新たな時代のページを開き続けています。

【コンチェルト・ケルンの写真】

(2015.5.29)

コンチェルト・ケルンの公式サイト

http://www.concerto-koeln.de


【関連動画】

J.M.クラウス:シンフォニー ハ短調

コンチェルト・ケルン、ヴェルナー・エアハルト(指揮)☆